研究

意思決定

深い不確実性の下での多段階ロバスト意思決定

宇宙システムの長期的な研究開発計画は、将来の需要や技術成熟度の確率分布すら定められない「深い不確実性」のもとで立てる必要があります。多段階の意思決定をマルコフ決定過程として定式化し、強化学習で最悪・最良ケースの最適方策を求める多段階ロバスト意思決定(MSRDM)を提案しました。

MSRDM野村, 博士論文 2020

軌道間輸送機の技術ロードマップ

軌道間輸送機(OTV)の技術ロードマップにロバスト意思決定を適用し、100万ケースのシミュレーションとシナリオ発見により、事業採算性を左右する設計パラメータを特定しました。最も大きく効いていたのは、OTVの最大総質量(推進剤を含む)でした。

OTV roadmap野村ほか, IAC 2025

通信衛星コンステレーションの段階的配備

光通信を用いた低軌道通信衛星コンステレーションは数十機規模の衛星を必要とするため、将来需要が不確実な中で大きな初期投資を行うリスクを抱えています。衛星を段階的に追加すれば初期コストを抑えられ、需要の動向などの新たな情報に応じて次の配備を判断する柔軟性(リアルオプション)も持てます。開発したモジュラー化シミュレータCOSMICAを用いて、配備経路ごとに、ゲートウェイとの可視性が失われる時間割合と通信途絶回数を評価しています。

COSMICA

COSMICA

宇宙輸送ネットワークの配備

初期投資が限られる条件のもとで、経済的な実現過程を考慮して宇宙輸送ネットワークの配備を最適化し、小惑星資源の採掘と燃料補給の事業を例に検討しました。

Space logistics

Space logistics野村ほか, AIAA SPACE 2018, 図 3

宇宙機

衛星開発のシステムズエンジニアリング基盤

要求管理・検証管理・開発記録・知識管理を統合し、要求から検証結果までを一貫して追跡できる情報基盤を提案しています。既存のツールを試用して強みと足りない点を整理し、軽量でモジュール化された基盤の構成を示しました。

Systems engineering platform, Veriq, Capsula

Systems engineering platform野村ほか, 宇科連 2025

OPMSによる衛星の運用計画の管理

運用計画の管理・検証・同期を自動化するWebベースのシステムOPMSを開発し、SPHERE-1 EYEで実証しました。ONGLAISATの運用でも利用しました。

OPMS, SPHERE-1 EYE, ONGLAISAT

OPMS

EQUULEUSの姿勢決定・制御

地球-月系ラグランジュ点を目指す6U CubeSat EQUULEUSでは、姿勢決定・制御系(ADCS)のリードとして、初期設計から実機を組み込んだシミュレーション(HILS)までを担当しました。打ち上げ後は、深宇宙を飛行する6U CubeSatでのホイールのアンローディング戦略を中心に、初期運用の結果を報告しました。

EQUULEUS

EQUULEUS野村ほか, ISTS 2019